長女と私と甥っ子は、しばらく休んでいました。泣く甥っ子に、“けがをしたんですか?大丈夫ですか?”と他のガイドさんが次々に声をかけてくれます。
“おなかがいたくて断念するので、悔し泣きです”というと、みなさんあたたかい声をかけてくれました。
それから、“やっぱり縄文杉がみたい!”というので、10分ほどすすんで追いかけましたが、やっぱりおなかが痛くなり、あまりに痛そうなので、盲腸か?とこわくなって無理をさせるのはやめました。
“よくがんばった!降りよう、また来よう!”といって、下山。下山しはじめると、だんだんおなかの調子が戻ってきたのか、元気になってきました。
途中ヤクシカが親子ででてきて、目の前でみることもできました。
のぼっているときには、おなかをおさえながら、“みんな縄文杉みたいやろう?”といってたので、みんなにも気を使っていたのかもしれない。みんなを断念させるというプレッシャーからとけたからか元気に下山しました。
先ほどの難所を下山し、もうすぐウィルソン株ってところまで下山したとき、他のガイドさんに、“もうおりるの?バスは14時からしかないから、今下山したら早すぎますよ。(ここで10時半ぐらい) 川遊びとかして、時間調整してくださいね。バス停は暑いから・・・”と言われます。
その言葉に、“まだ、今から登れば縄文杉間に合うんじゃない?”と甥っ子。“え~っ今から~!!難所を往復してきたのに、また登るんかいっ!”と思ったけれど、先ほど泣いていたのが不憫で、がんばって戻ることにしました。
さっき降りてきたのに、また登る私たちをみて、他のガイドさんが、“2回目のぼるんですか?!”と。見たのに、2回も登るわけなかろう。
さっきはおなかが痛くて断念したけど、回復してきたから、もう一度登ってみたいというと、“断念するには時間が早すぎるよ”といってくれたので、頑張って登ることに。
30分降りてしまったので、また30分のぼって、大王杉の少し上まできたところで、長女とガイドさんが戻ってきました。
そこで、11時。時間的には、まだまだ登れそうだったけど、ガイドさんが、全力の笑顔で降りますよって顔をするので、やむをえなく下山するはめに。難所を2度も登り、はやくも縄文杉全行程以上歩いているかもしれない私たち・・・・ありえない。
自然観察路コース
“縄文杉が見れなかったかわりにもっといいものみせてあげるよ”とガイドさん。
いや、縄文杉がみたいです!という気持ちは伝わらず、ついていくと、“自然観察路コースに行くよっ”と。
自然観察路コース・・・それは難所を2往復もした人が絶対に行ってはいけないコース。←そんな人いないと思うけど。
ガイドブックには
帰り道、時間に余裕があったらぜひおすすめの登山道。個性的な巨木が見られ、美しい苔もある。そして、一帯の森は大株歩道よりも自然の雰囲気が濃い。また、ここを歩くことでつらい階段をパスでき、歩く人も少ないためのんびりと森を散策できる。
ツꀀと書いてあります。
たしかに自然観察路コースには、かわった切り株などお写真ポイントがいっぱい。
“それにしても、前にも後ろにも人という人に誰にも出会わないですね~”というと、“うん遠回りだからね”とさらっとガイドさん。
とっ遠回り~????!!!通常でも22キロと言われているコースを無駄に歩いている私にさらに遠回りだと~!!!
もうこれ以上驚くこともなく、素直に歩く私たち。とはいえ、自然観察路コースは、道なき道で、ところどころ、ビニールテープでピンクのしるしがついているけど、ガイドさんがいなかったら、完全に迷うよねっていう険しい山道でした。
しかも、ガイドさん、モーレツな勢いで降りて行って、元気になった甥っ子と二人とばす、とばす。山を駆け下りるといった表現が正しいかも。
縄文杉からダッシュで帰ってきた(こんなことも通常ありえないらしい)長女は途中で転んだらしく、縄文杉手前の階段もしんどかったので、“もう足がカクカク~”といいながら、私と一緒に必死でついていきました。私も難所の後遺症で膝がガクガク。足がプルプル。
なのにガイドさんってば、忍者のようにすすんでいくの。。。待って~!!
ガイドさんって山猿?
でもね~いっぱいいい写真がとれました。これは下にいるガイドさんが切り株をのぞく私たちを撮ってくれたところ。
切り株というより、洞窟みたい・・。なんだか不思議体験でした。
切り株の中にて。写真上の真ん中に白くうつるのは木霊(こだま・ことだま)。白谷雲水峡で写真をとると、うつるという木霊ですが、こんなところでも撮れていました!
こんな木もあったり・・・・・・
こんな大きな屋久杉も。“ヤクスギはでっかいどー”と叫びながら撮りました。
こどもたち大喜び。長女も、“縄文杉よりこっちの方がいいよ”と。ガイドさんいわくですが、“みんなこの自然観察路コースは縄文杉より喜ぶんだよ。縄文杉は近づけないからね~。”
近づけなくてもチラッとでもみたかったですが。。くすん。でもこの次々にでてくる大自然の雄大さと楽しさに、すっかり楽しくなってきた私たち。
ヤクシカみたいな木もあったよ。ガイドさんが、ここはこう撮る!って指導してくれるので、なかなかい写真がとれました。
道は険しくも心はいやされる自然観察路コースが終了。結局すれ違ったのは、山ガール一人だけ。みんなあえて遠回りはしないのね。でも、もし行くことがあったら、この自然観察路コースは、なかなかの見応えがあるので、おすすめです。
再び、ウィルソン株まで戻ってきました。ウィルソン株はみどころのひとつなので、行きはかなり人がいたけれど、こんなに早く降りてくる人がいないからか、こんどは誰もいなかった~。
フラッシュをたくと木の色が赤っぽくなり、たかないとこんな風になります。たかない方がいいような気がします。
このウィルソン株は、長女が撮影。ハートがいかにきれいに撮れるかを競って撮りました。これはきれいだね。
再び大株歩道入口までもどってきてお弁当をたべました
つづく